2019.8.29
ウチナータイムって知ってる?沖縄の人(ウチナーンチュ)独特の時間感覚を理解しよう!
沖縄スタイル編集者
2019.8.29

ウチナータイムという沖縄特有の時間感覚をご存じですか? 知らずにいると、戸惑ったり困ることもあるかも!? 沖縄での滞在を快適に過ごすために、沖縄の文化や県民性について知っておきましょう!
ウチナータイムとは?ウチナータイムの意味・概念を解説!
ウチナータイム(沖縄タイム、沖縄時間)は、日本の南西端沖縄県に存在する、日本本土とは異なる独特の時間感覚です。例としては、集会・行事などが予定時刻より遅れて始まることなどが挙げられます。
ちなみにウチナータイムの「ウチナー」とは、琉球王国時代の琉球語で「沖縄」のこと。
沖縄の人のことは「ウチナーンチュ」と呼びます。
東京から移住したことがある人は、ウチナータイムを知らずに現地の人と待ち合わせをして1時間後にその人が来て戸惑ったそうです。沖縄を旅行する予定の人や、移住しようと考えている人は要チェックです!
ルーズやだらしない性格というわけではなく、沖縄で育った人の多くが持つ独特の時間感覚だということを覚えておきましょう。
沖縄在住者に聞いた!ウチナータイムあるある
実際、どんな場面でどのくらい遅れてくるの?
現在沖縄に住んでいる友人やそのまわりの人に「ウチナータイムあるある」を聞いてみました!
・飲み会などでは30分~1時間遅れてくる人もいる
・定刻通りに来るほうが想定外という感覚の人もいる
・バスは定刻通り運行することはまれで、5分や10分の遅れは当たり前
・悪気はないので、みんな文句は言わない
・沖縄生まれ沖縄育ちでも時間厳守している人もいる
東京から沖縄へ移住した友人は、最初は時間通りに人が来ないことにイライラしたそうですが、自分が遅れてもほかの人に遅れられても誰も怒らないので、だんだんと気にしなくなっていったようです。
また、沖縄育ちの人が全員ウチナータイムの感覚でいるわけではありません!
いつも1時間以上遅れる人もいれば、毎回時間通りに来る人もいるので、最終的にはその人の性格によるようです。ウチナータイムだから、誰とどんなときでも遅れてOK!というわけではないので、注意しましょう。
ウチナータイムが生まれた背景は?
では、どうやってウチナータイムが生まれたの?
ウチナータイムが生まれた背景として考えられるものとしては以下のものがあります。
①県民性
沖縄県民の性格として、おおらかで、細かいことや過ぎたことは気にしないというものがあります。そのため、時間を細かく守ることや、誰かが遅れてきたという過去のことは気にしないのです。
②電車がないため、時間に縛られる習慣が無い
那覇周辺のモノレールを除き電車がないため、その時間に間に合わないとどこかへ行けない(または何かに失敗する)という経験があまりありません。そのため、遅れることはそこまで悪いことではない、という感覚になっているとも考えられます。
③旧暦の名残
そもそも「何時何分」という時間の概念は太陽暦のもので、日本の本島で「時間を守る」という文化が始まったのは明治6年のこと。琉球王国では旧暦を利用しており、その名残で沖縄県では今も旧暦で行事をおこなっています。
旧暦には細かい「時間」という概念がなく、「丑三つ時」などのざっくりとした時間の概念しかないため、細かく時間を守る文化がないこともウチナータイムの誕生に影響しているのです。
ウチナータイムが適用されるのはどんなとき?
ウチナータイムが適用されるケース・適用されないケースは一例として下記のようなものがあります。
<ウチナータイムが適用されるとき>
・仲のいい人との飲み会などの私的な集まり
・親戚や兄弟との約束
・結婚式などのハッピーな会合
<ウチナータイムが適用されないとき>
・ビジネスなどの場面
・お葬式などのアンハッピーなできごと
ウチナータイムは基本的には私的な間柄で使われるものです。
ビジネスシーンでは時間に遅れることは基本的には良くないので、注意しましょう。
ウチナータイムの感覚を理解して、沖縄での生活を楽しもう!
沖縄の時間感覚、ウチナータイムについて理解できましたでしょうか?
沖縄でウチナータイムに初めて触れると戸惑うかもしれませんが、否定したりイライラするのではなく、沖縄の独特の県民性として受け止めるのがいいかもしれません。
もし遅れて来られてもいいように読書用の本を持っておくなど、空き時間を上手く使える工夫をしておくのもおすすめですよ。
また、沖縄育ちの方が全員時間に遅れてくるわけではないので、ウチナータイムを理解しながら良好な人間関係を作れるよう心がけましょう!